2021年から顧問をしているマンション管理組合でエレベーターリニューアルを行いました。
このマンション管理組合は、10棟の団地マンションで、エレベーターがトータル15基設置されており
管理会社からの提案は既存メーカーの準撤去リニューアル3億7千万円と他メーカーの撤去リニューアル
4億2千万円の2択の提案があり、エレベーター修繕委員会を立ち上げ、検討した結果、既存メーカーの
準撤去リニューアルを行うことを決め、理事会に審議を依頼しましたところ、理事会内では制御盤リニュ
ーアル方式を含め検討するべきとの意見が出たことから、専門家を導入することとなり、住まいるマンシ
ョン管理士事務所をお選びいただきました。
エレベーターリニューアルで大事なことは、安全、安心、そして工事期間中の居住者へのケアです。
この団地は高層棟はエレベーターが2基設置されていますが、低層棟にはエレベーターが1基しか設置さ
れておらず、工事期間中はエレベーターが利用できないという問題があります。
低層棟に足の不自由な方や高齢者がどれくらいいて、約2週間エレベーターが利用できなる場合に、管理
組合としてどのようなケアサポートができるかなどを検討しました。
アンケートや説明会を通じて、ご理解いただき、この問題は解決できました。
次にコストの問題ですが、低コストで実施するのであれば、耐震基準と仕様を低くすることでコストを
下げることが可能ですが、当マンションでは準撤去リニューアルを選んだ理由として、耐震基準や仕様を
最新の物にすることでしたので、準撤去リニューアルでも、耐震基準や仕様を最新の物にすることを前提
に進めました。
既存メーカーと他メーカーを含め、独立系メーカー数社に制御盤リニューアルの見積依頼を依頼し、現地
調査、質疑応答を経て見積が提出されました。各社の見積を精査し、仕様が異なる箇所などを調整し、再
見積を依頼してその見積が提出された後に3社に絞りこみヒアリング選考会を開催しました。
その結果、選らばれたエレベーターメーカーを総会にて承認を頂き、工事前説明会を経て着工しました。
最新の耐震基準と仕様、そしてエレベーター昇降ピット内とかご外側の塗装も含め、当初の準撤去リニュー
アルと比較して3分の1近くまで費用を抑えることができました。
また、毎月のエレベーター点検費用についても約2割の削減もでき、管理組合様には本当に喜んでいただ
きました。