マンション管理会社から管理委託費の値上げ要請をされる管理組合様から多くの相談を
いただいております。
昨今の人件費の高騰や人材不足(主に管理員と清掃員)により管理会社側も管理品質を
落とさずにサービス提供を継続するため仕方なく値上げを要請しているとのことですが、
安易な値上げのみ行う管理会社がほとんどで、マンションの規模や実情に合わせ、管理
内容を精査して提案されている管理会社は少ないように思われます。
マンション管理の内容については、マンション竣工後の入居時には既に管理会社に決めれ
ており、管理組合(居住者)の意見は取り入れられていません。
管理会社は営利企業ですので、顧客(マンション管理組合)から利益を得るために、管理
会社に有利または都合に合わせた管理内容なっている場合が多く見受けられます。
一度、管理組合主導により、管理内容の確認、見直しを行ってみてはいかがでしょうか?
下記は小規模マンションで行った管理見直しのポイントです。
1.管理員(マンション規模や実状に応じて決定する)
① 住込み管理員 → 通勤管理員
② 管理員勤務時間 週40時間 → 週30時間
③ 管理員勤務日数 週5日 → 週4日(ただし土曜日含む)
2.日常清掃員(現状の良い状態は維持、気になる箇所を追加することで清掃品質が向上します)
清掃箇所、作業内容を明確にし、清掃頻度を固定することにより適正な勤務時間とする。
3.設備点検(マンションの規模、設備内容によってことなります)
① 建物設備外観目視点検 年12回(または6回)
→ 建物外観目視点検 年1回~2回
→ 設備外観目視点検 年2回~4回)
② 雨水貯留槽清掃、湧水槽清掃 → 毎年実施されている場合は上記の建物設備点検で
異常(よごれがひどい等)があった場合に実施する。
③ エレベーター設備点検 年12回 → 年4回(遠隔監視装置設置およびリモート点検実施)
④ 雑排水管清掃 年1回 → 2年に1回
4.定期清掃 年12回または年6回 → 年4回程度